たまねぎ屋読書感想

2018年1月14日 (日)

「千里伝 武神の賽」




たまねぎ屋読書感想イラスト、わたくし大好きな仁木英之さんの「千里伝 武神の賽」です。

千里伝三作目の今回は、ほんとうに読んでいて辛いものでした。
強さとは何か?互いに高め合い成長してきた千里とバソンと絶海でしたが、絶海が心の弱さにつけ込まれ堕ちていきます。
千里とバソンの納木湖のくだりは幻想的で美しくて一番好きな箇所です。
武を志すそれぞれが切磋琢磨し、主人公たちばかりに目が行きがちですが、脇も等しく清くまっすぐなんです。

友達が迷って苦しんでいる時、どうしたらいいのでしょうね?
わたし自身人に相談しない頑固タイプなので、頭から否定せず、ただ時々気にかけてくれると嬉しいですから、わたしも友達にそんなことくらいしかできないですね。

それはともかく、千里伝四作目も買ってあるのですが、最終巻なので辛くて読めないのです!

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2018年1月 6日 (土)

「宝島」




たまねぎ屋読書感想イラスト、今年最初は世界的に有名で、子供心を踊らせるスティーブンソンの「宝島」です。

宝の地図に導かれ、少年ジム=ホーキンスの冒険の旅は始まります。
恐ろしい海賊たちとの戦い、仲間との葛藤、万華鏡のようにコロコロ変わる船乗りシルバー、置き去りベン=ガンといい、とにかく一つ一つ魅力的です。
正直素直で間抜けな海賊たちのが親しみがある不思議ですね。
どちらにつくか、自分ならどうする?と、わくわくしながら読んでいただきたいです。

子供の頃読んだはずでも忘れちゃうものです、大人になってからでも楽しめる良作です。

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2017年12月23日 (土)

「半落ち」




今年最後のたまねぎ屋読書感想イラスト、横山秀夫さんの「半落ち」です。

こちらは映画化もされたし原作も超人気なので、敢えて描くこともない気もしますが、大目に見てください。
確かにこちらものすごくおもしろいのですよ。
人格者な警察官、梶聡一郎は何故病気の妻を殺した後、自殺せず裁かれる道を選んだのか?自首するまでの数日どこで何をしていたのか?梶の心に踏み込もうと事件に関わるそれぞれの職業の男たちが梶を生かしたい為バトンを渡していきます。
全体的にひりひりした話ですが、ラストはじんわりします。

これはずっと読みたかった一冊でした。
生きる意味を考えさせられましたね。

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2017年12月12日 (火)

「馬喰八十八伝」




たまねぎ屋読書感想イラスト、今回は井上ひさしさんの「馬喰八十八伝」です。

嘘八百で生きて来た男が嘘つきを直すため年老いた母親と旅に出ていたところ、唯一の財産とも言える種馬を奪われ、母親は死に、心身ともにボロボロにされ、復讐のため嘘を武器に立ち向かい、本気の恋に出会うも困難があっちからこっちからやってくる話なのです。

バカらしい要素は変わらずの井上ひさしさんなんですが、後に八十八と名乗る主人公の必死の綱渡りに読んでいてハラハラしっぱなしです。
嘘はどこまで巨大な力に立ち向かえるのか?
ラストはですね、思わずえーっ!と叫んでしまいましたよ。
この作品馬が前半はいっぱい出て来てちょっとかわいいんですけど、後半全く出てこないという…。
そんなバカな、と楽しめる良い一冊です。

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2017年11月17日 (金)

池波正太郎「ないしょないしょ」




たまねぎ屋読書感想イラスト、池波正太郎先生の「剣客商売」の番外編「ないしょないしょ」です。

主人公の福が貧しい育ちながら、与えられた環境の中一生懸命学び、いろいろな出来事に翻弄されながらも人との繋がりを大切にして生きた話です。
「剣客商売」の秋山小兵衛はそんな出てこないのですけどね、福を優しく導きます。
シリーズはこれで終わりかと思うと、とてもさみしいですが、とにかく全巻おもしろかったです。
時代小説はちょっとねーと思っていらっしゃる方、池波正太郎先生は読みやすく、美しい季節の移り変わりと、なんともおいしそうな料理の数々が魅力的なんです。

実は「梅安」シリーズも全巻母親にねだられ買い揃えておりまして、そのうち読みますよ。

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2017年11月 8日 (水)

横溝正史「八つ墓村」




たまねぎ屋読書感想イラスト、横溝正史の「八つ墓村」です。

みんながみんな知ってる金田一シリーズですね。
内容は今更ですが、孤独な主人公の元に身内と言う老人が訪れ、目の前で老人は毒殺され、主人公は流されるまま山深い田舎、八つ墓村にやってきましたが、そこで待ち受けるものは、おどろおどろしい連続殺人事件でした。
田舎の人間の集団心理は恐ろしく、主人公は危機に陥りますが、それらを支える女性陣のたくましく儚いことと言ったら…。
金田一はぎりぎりまで役に立たないのですよ。
鍾乳洞の中の冒険譚に心踊り、あっという間に読んでしまうこと間違いなしです。

古い本で、表紙がとてつもなく怖くて、カバーを外して読んでおりました。

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2017年10月29日 (日)

東野圭吾「疾風ロンド」




たまねぎ屋読書感想イラスト、今回は映画化もされ有名ですね、東野圭吾さんの「疾風ロンド」です。

母親が東野圭吾さんにはまっておる時期がありまして、こちら借りました。
今作も東野圭吾さんらしい、ジェットコースターに乗っているかのような話の流れです。
雪山に隠された炭疽菌を巡り、登場人物が次々とバトンを渡されあっち行ったりこっち行ったり、見所の多いことこの上ないです。

有名作品でしょうし、いちいちわたしが説明するまでもないですね。
スキーは高校の修学旅行でやったきりです。
雪は好きですが、スキー行こうぜ、というアクティブさは皆無です。
しかし本の中では颯爽とスノボで滑ったり、でっかい車を乗り回したり、魔法だって使えちゃうのです。
活字離れ、なんて聞きますが、ぜひ本を読むことをお勧めしたいです。

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2017年10月19日 (木)

「少女七竈と7人の可愛そうな大人」




たまねぎ屋読書感想イラスト、今回は桜庭一樹の「少女七竈と7人の可愛そうな大人」です。

タイトルが長くて内容が予想しにくいとこもありますが、最上の美少女、川村七竈(ななかまど)を取り巻く世界、旭川という小さい町で七竈が何を見て、何を感じ、選ぶのかという話です。
章ごとに語り手が変わるのですが、まさかの飼い犬まで!
雪風という美しい名前の幼馴染と、恋に恋する後輩、七竈の淫乱の母親、芸能事務所のスカウト、それぞれが七竈に載せていくのです。
ガタタン、ゴトトン、話の終着駅は切なかったけど、実際高校卒業のそれからこそ人生のスタートなので、七竈には希望をたくさん見つけて欲しいですね。

しかし、美少女と言うものは意識して描いたことないので、まずい感じです。

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2017年10月 5日 (木)

横山秀夫「看守眼」




たまねぎ屋読書感想イラスト、今回は渋いミステリー横山秀夫さんの短編集「看守眼」です。

6本の短編からなるこの一冊ですが、どれもドラマチックで、人間の心の闇をなぞり、すごいおもしろいのですよ。
本のタイトルにもなっている「看守眼」の、この職業だからこそ気がついた、男の執念にしびれます。
それぞれが仕事へのプライドから行く道を試されるものでわたしとしては「口癖」と「秘書課の男」が特に好きです。
「秘書課の男」の主人公は、誰にでも思い当たる人間関係の苦しさで、主人公の最後の選択の先がよいのですよ。

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2017年9月28日 (木)

池波正太郎「黒白」




たまねぎ屋読書感想イラスト、お久しぶりですね、今回は池波正太郎先生の「黒白」です。

これは「剣客商売」の番外編で、若き秋山小兵衛が出てきます。
メインは、剣の腕はピカイチの剣客、波切八郎です。
なぜ波切八郎は信じてくれる人々を捨て波乱の道を行くことになったのか、たった一つの出来事で、人生が狂い、離れては近づき、縁は巡ります。
雪が降るように、人の心にも想いが降り積もり、知らないうちに自分も変わって行くものかもしれませんね。
秋山小兵衛も波切八郎も魅力的で、読んでいて苦しくなります。
上下巻ですが、濃密な人間模様に引き込まれます。

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